積水化学マルリノのグッドリノベーションストーリー。3人家族・子育てファミリー・2LDK。「女性3人でもすっきり。収納改善リノベーション」のリノベーションストーリーをお届けします。

扉が一つあるか、ないか。
温度やストレスが全然違う。

断熱性を高める玄関と居住スペースの間の引き戸

ところで新田邸の玄関には、玄関スペースと居住スペースの間に扉が設けられています。何気ない一枚の引き戸ですが、その効果は絶大。新田様も「すっごく気に入っている!」と大絶賛です。何がそんなにすごいのでしょう?

まず、断熱効果。快適な室内の空気が外部に漏れるのを防ぐ役目を担っているので、ここさえ閉めておけば室内は真冬でも暖かさをキープすることができます。リノベーションによって家全体の断熱性も高まっているのでなおさら冷暖房効率が良く、普段室内の扉は基本的に開けっ放しにしていることが多いとか。西側に二部屋設けられている子ども部屋は一部屋にしかエアコンを設置していませんが、西側の角部屋で室温が高くなりがちな条件にもかかわらず問題はなかったそう。ご入居されたのが8月の終わりと夏の盛りを過ぎていたとはいえ、東京の夏を少ないエアコンで乗り切れたのはまさに断熱性の効果です。

また、玄関と室内を区切る引き戸がなかった以前の間取りでは、冷暖房効率に配慮して家中の扉をこまめに開け閉めしていたと言います。それが当たり前の暮らしでしたが……

「以前は少しでもエアコンのスイッチを入れると、冷気や暖気を逃がさないために扉という扉はすぐに閉めていました。その為、洗面やトイレに行くときには、今いるお部屋の扉を開け閉めして行くというのが当たり前でした。でも今の家では、閉めていても開けっ放しでも、そんなに室温差を感じないんです。だから開けたままにすることが多くなりました。扉をいちいち開け閉めしないで、生活範囲内を移動できることがすごい!」

扉を開け、扉を閉める。あまりに日常的すぎて普段は意識すらしない行為かもしれませんが、確かにその手間がなくなると、室内での行動は一気にスムーズなものになります。玄関スペースと住居スペースとの間に一つ扉を設けたことで、住居スペースにある扉は開けっ放しにできるように。暮らしのストレスがまた一つ解消されたというわけです。

「最近は一部屋分はありそうなほど玄関を広く取った家もあるので、それと比べると玄関に入ってすぐ引き戸があると狭く感じるんじゃないかと心配もありましたが、結果的に自分では全く狭いと感じません」

断熱性アップや扉の開け閉めの手間がなくなったことに加え、訪問客が玄関にいても室内への視線をシャットアウトする「目隠し」としての効果もあります。新田様が「この家の一番のヒット(笑)」と呼ぶのも頷ける、機能性に富んだ引き戸になりました。

家に居ることが
まったく苦痛じゃない。

生まれ変わった快適な部屋

設備も、間取りも、収納も内装も、すべてが新しく生まれ変わった新田邸。「玄関を開けて入った瞬間から快適」とおっしゃる一方、暮らしの変化については「生き方は変わっていません(笑)」と。ところが、時間の過ごし方などを尋ねられると、思い出したかのようにこんな答えが。

「それはもう! 家にいることが全く苦痛じゃない。ここで自分の好きなことをやったりすることが、もう全然。前は家が古いので嫌だなと思うことも……」

特別な楽しみがなくても、自分の家に居ることがただただ幸せ。それは、パッと気付かないほどに当たり前のことでも、ものすごく大きく、かつ重要な変化なのではないでしょうか。

「以前は家の中がごちゃごちゃしていたり、それこそ壁紙が剥がれたりしていて……25年以上たった家なので想像がつくと思いますが、もう全部が老朽化していますよね。見えないところにもカビや汚れがありそうでしたし、実際に同じマンションに住む方から、カーペットの裏にカビが発生してしまったという話を聞いて。それからは絶対に家の見えない裏側は見たくない! と思っていて(笑)。だからそういう意味では、今の家は本当に快適です」

お嬢様は受験真っ只中なので、まだ新しいお住まいの居心地を十分に感じられていないかもしれません。「勉強ができないから」と所望された個室には満足されているそうですが、塾から帰るのは連日遅く帰宅されます。生まれ変わった部屋のカーテンやベッドを選ぶ時間さえ、十分にはありませんでした。

「でも勉強も結局、ほとんどリビングでやっていますね。以前は3人一緒に和室で寝ていたので、下の娘は自室があるのにいまだに一緒に寝たがります。自室で寝ていると朝起こしてくれないからって言うんですよ。仲良しですか? でも女ばかりなので喧嘩もすごいですよ(笑)」

今は受験勉強で夕食も一緒に取れないほどの日々ですが、これから春を迎えて新生活が始まると、ご一家のライフスタイルもまた大きく変わっていくことでしょう。そうした変化も、リノベーションしたばかりのまっさらなこの住まいなら、柔軟に受け止めてくれそうな予感がします。そうそう、リノベーションで中断していた趣味のパン作りも、また再開しなくては。

「この前、ケーキとタルトは作ったんです。パンは材料を揃え直さないといけないので、この家ではまだ。でも、ここで好きなことをやることがもう全く苦痛ではないので、早くやりたいですね」