思い切り遊んだ父と息子が
通り抜ける、もうひとつの動線。

さらに見ただけではわからない、もうひとつの隠れた動線があります。外から帰ってきて玄関に入ると、オープンで広々としたシューズクローゼット。そして何と、シューズクローゼットからバスルームと洗面室へ直行できるようになっていました。
「うちは主人も息子もアウトドアのスポーツが大好きなんですね。ドロドロになって帰ってくることも多いし、ヨットとかやっているので海で遊ぶことも多い。ところが二人が海から帰ってくると、潮のニオイがものすごく臭いの。それで玄関から入って、廊下を通らずに直接ランドリーやバスルームに行けるような動線を作ってもらったんです。これで廊下が汚れなくてすむ(笑)」
海で思い切り遊んで帰宅したご主人とお子様が、奥様に小言を言われながら、その動線を使って仲良くバスルームに駆け込む姿が目に浮かぶようです。
終始、ご家族のことを思いながらリノベーションを進められたとおっしゃる奥様。しかしその奥様ご自身は、新たな住まいをどのように楽しんでいるのでしょうか。
「新しくなったリビングが快適でいいんです。このリビングが私にとってのお気に入り。主人も『ゆったりしてていいね』って言ってくれるし、意外なことに息子もリビングに居ることが多くなりました。休日になると、主人と子供は遊びに行っちゃうんですけど、私は、子供のお母さんつながりで近所にたくさん友達がいるので、いっしょにワインを飲みながら、ホームパーティーみたいなことをやってます」と、充実した毎日を過ごされているようです。
「なんだかんだ言って、ここが気に入ってるんですね。ご近所とか学校とかも馴れてるし、前後が川なので隣にマンションが建つ心配もないでしょう。春になると川沿いに桜が咲くので、家にいながらお花見ができる。窓を開けていても人目を気にしなくていいし。何度も引越を考えたけど、新築の既成の間取りに妥協して住むなら、少しお金をかけても、この住まいを住みやすくした方がいい」とおっしゃる奥様。
「今回は子育て仕様だったけど、あと10年ちょっとしたら、息子も独立して出ていくと思うし。そしたら、三度目のリノベーションをしてもいいかなあと思っています。こんどは夫婦二人で人生を楽しめるプランもいいかな・・・」とおっしゃる奥様の顔には、できあがった住まいへの満足感と家族への想い、そして自分たちらしく住まいを作れるリノベーションへの自信にあふれていました。
